これ粘菌
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野山を歩いていると倒木や木の切り株などにキノコではなくカビでもなく小さな不思議な生き物を目にすることがあります。粘菌(変形菌)と呼ばれる生物です。
本には・・「動物と植物の中間的な生物。動物のように体を変形させて移動したり大きくなったりするが、キノコのように胞子を飛ばして増える。落ち葉や枯れ枝に住み、それらを腐らせる微生物を食料とする。山だけではなく公園や庭などにもいる! 単細胞ながら迷路も通り抜けてしまう知的な行動をする。自然界の生態系を司る需要な役割をしていることがわかってきた」・・・と書かれています。
里山で出会ったホコリさんたちです。科、属と分類して載せてありますが、図鑑を参考にしたもので学術的なものではありません。写真が増え収拾がつかなくなってしまい、分類をしてみたという程度のものです。
*最近の話題 ▶️
*不明なものや粘菌ではないが小さな世界 ▶️
*キノコとは全く違うもの ▶️
*粘菌が虫に食べられる ▶️
*分類体系で掲載 ▶️
最近の話題
▼ フタナワケホコリ・大峰山 2024.12.1
倒れた朽木に広がっていました。秋から冬にかけて発生することが多いそうです。子嚢の割れ方に特徴があるようです。縦に線が入った子嚢も見られます。繊毛体のらせん紋(螺旋状の模様・顕微鏡による)が2本あるので「二縄」という名前になったということ。写真のホコリさんはまだ繊毛体や胞子をとばす段階ではないようです。 2024.12.1
▼ ナカヨシケホコリ・茶臼山 2024.11.16
倒された朽木の切り口一面に広がっていました。 2024.11.21
ナカヨシケホコリは子実体が数個ずつくっついている。子嚢の中の線毛体に弾力があるのがケホコリ族の特徴らしい。同じケホコリ科のハチノスケホコリも茶臼山で見つけました。こちらの線毛体はオレンジ色です。
▼ ヘビヌカホコリとマンジュウドロホコリ・大峰山 2024.11.16
いつもと違うコースで大峰山へ。ヘビさんドロさんお久しぶりです。 2024.11.16
▼ マメホコリが沢山・地附山 2024.10.28
10月も終盤。地附山ではマメホコリをたくさん見ることができます。 2024.10.28
▼ これ粘菌?・地附山 2024.10.20
雨が降り寒くなりました。いよいよ裏山登りも冬支度です。秋から冬への季節がわりで、見慣れないものを発見してしまいました。 2024.10.20
図鑑には変形菌の変形体(子実体を形成する前)は不明と書かれたものが多いのですが、アミホコリ属の中のホコリには青色、緑色と書かれたものもありました。
切り倒された倒木の切り口全体に広がっていました。図鑑には変形菌の変形体(子実体を形成する前)は急な温度の低下や急な乾燥に会うと、朽木や枯れ葉の奥に避難する。余裕がなくそれができない場合は菌核というものを作り変形体を守り、変形を一時やめると書かれています。
再度キララホコリの名前の由来・🌟✨⭐️を撮りたかったのですが・・・
奥に白くなっているホコリの子嚢は石灰質片によるものなのか、カビによるものかよくわかりません。両方によるものかもしれません。またヌカホコリだと思っていた茶色のホコリはキララホコリかもしれません。柄や子嚢がキララホコリ未熟子実体と思われるものに似てきました。
▼ その名はキララホコリ・地附山 2024.10.18
ヌカホコリに混じってオレンジ色の柄のホコリを発見しました。子嚢は黒く光る。この後白い石灰質が現れ星形になるらしい。それでキララ! 初めてお目にかかりました。 2024.10.18
カタホコリ科・キララホコリ属。白い頭の子実体がお隣にいくつかあるけれどそれが成熟したものかな? 柄は同じオレンジ色もの。星形はどこ?
その他今は秋のハイシーズンで判別しにくい未熟子実体があちこちに出現しています。
両方とも煮豆のようではありませんか。次のは小豆でしょうか。いくらもあります。食欲の秋、食べ物に見えてしまいますね。
自然観察で地附山に入っていますが、食べられるキノコが結構出ているんです。キノコ狩りで登っているのではないのですが、この季節でしか味わえない贅沢な自然の恵みです。
▼ 美しいマメホコリ・地附山 2024.10.13
マメホコリの未熟子実体から成熟して子実体になるところでしょうか。 オレンジ色に輝いていました。 2024.10.13
▼ ホソエノヌカホコリ他未熟子実体・地附山 2024.10.10
10月になりホコリさんたちは新しい季節に入ったように、未熟子実体で新鮮な姿を表しました。 2024.10.10
▼ シロウツボホコリとムラサキホコリ・地附山 2024.9.30
9月26日に見た不明生物は白い部分が増えシロウツボホコリの未熟子実体から子実体になるところであることが分かりました。本には乾燥によりうまく胞子を作れないこともあると書かれてていましたので、それかもしれません。最近ほとんど雨がなく山は乾燥しています。 2024.9.30
近くにはムラサキホコリの束がいくつか並んで発生していました。
▼ ホソエノヌカホコリ登場・地附山 2024.9.26
秋から冬にかけて発生するヌカホコリの仲間がでてきました。未熟子実体がとても綺麗で肉眼でも確認できます。
粘菌(変形菌)ではないかと思い撮影してみましたが、違うようです。姿形は変形菌に似ていますが不完全菌類の仲間でしょうか。
▼ チチマメホコリ・聖山 2024.9.23
登山道脇の立木に2ついました。ドロホコリかなとも思いましたが、 下がり方からチチマメホコリと判断しました。さわると柔らかく、胞子が噴き出てきました。
▼ ヘビヌカホコリ・戸隠高原 2024.9.20
遊歩道脇の今まで何度か観察したことのある枯れた立木にいました。
同じ木の別のところには、他のホコリさんが、全体の姿、形からハチノスケホコリの未熟子実体だと思われますが、始めて見るものかもしれません。
この立木は朽ちたままずいぶん経っています。粘菌(変形菌)がキノコや菌類など植物を分解する生物を食べているので、朽ちていく速さが抑制されていると粘菌(変形菌)の本には書いてあります。粘菌(変形菌)がいないと、森の朽木はあっという間に腐ってしまうということです。
▼ ウツボホコリ・地附山 2024.9.14
桃色の美しいウツボホコリがいました。白いシロウツボホコリも、湿って暖かな裏山はホコリさんたちの活動が活発です。始めてお目にかかるホコリさんも発見!
▼ 輝くクモノスホコリ・茶臼山 2024.9.11
クモノスホコリが密生して発生していました。密生していて黒く見える木肌がストロボを当てることで、輝いて写ります。
▼ 2種類のススホコリ・地附山 2024.8.26
久しぶりにシロススホコリを見ることができました。キフシススホコリも鮮やかな黄色に輝いていました。雨が沢山降り、地附山は珍しく湿っていました。雨の後はツノホコリの仲間が多く発生するようです。
▼ 黒く光るツヤエリホコリ・志賀高原の旭山 2024.8.17
子実体になったばかりでしょうか、まだ表面は割れずに輝いていました。
▼ クモノスホコリが大量発生・地附山 2024.8.8
クモノスホコリが大量発生していました。そして胞子を飛ばしてしまった後のものもいました。
▼ 白いマメホコリ「チチマメホコリ」かな・地附山 2024.7.29
マメホコリに似ているのですが、色が白く表面がなめらか、チチマメホコリかもしれません。
▼ 変形体のオンパレード・地附山 2024.7.25
確定できない変形体がいっぱい。今裏山は変形体月間です。
新しい子実体もいました。アオモジホコリです。
▼ 黄色い世界・キカミモジホコリ・地附山 2024.7.17
キカミモジホコリが一面に。
こんな世界を見てしまうとネンキン生活はやめられない!
▼ モジホコリの移動・地附山 2024.7.17
モジホコリ科の仲間の変形体はよく動くそうです。切り株を移動しているモジホコリ科のホコリの変形体を発見しました。名前は分かりませんが、チョウチンホコリかもしれません。切り株にはえたキノコを食べている様です。餌を探して扇状に広がるところ、これが迷路も抜けてしまうという変形菌の移動です。
▼ ツノホコリの誕生・地附山 2024.7.15
雨がふんだんに降った後の朽木にはツノホコリが多く発生します。溶けてしまいそうな透明な変形体から担子体になっていく様子が、多くのツノホコリの発生によって見ることができます。ツノホコリは粘菌類(変形菌類・原生粘菌類・細胞性粘菌類)の中の原生粘菌類に分けられています。変形菌類は子実体の中に胞子を作るのに対して、ツノホコリは担子体の外側に胞子を作ります。
▼ キカミモジホコリ・地附山 2024.7.13
黄色に輝く「キカミモジホコリ」を初めて見ることができました。地附山はホコリさんが沢山いましたが、胞子を飛ばしてしまったものが多く、子実体がはっきりしているものは少なかったです。
柄が黄色い髪の毛のように見えるのでこの名がついたようです。これは黄色というよりは橙色です。高さは1mmほどと小さく、写してみるまでは何だか分かりませんでした。
今の季節、森の朽木の中で比較的多く見られます。中のルビーのような色の塊は何でしょう。子嚢がいくつか包まれています。一つだけではありませんでした。
枝分かれをするカンボクツノホコリというツノホコリかもしれません。枝分かれをしながら成長していく途中でしょうか。水々しい造形で、涼をよびます。
コムラサキホコリを撮影したところ、沢山の虫が写っていました。ホコリを食糧とする虫でしょう。子実体になってしまったホコリさんは逃げていくことはできないんだ!
▼ ムラサキホコリ・飯綱高原 2024.6.27
飯縄山登山道の脇にムラサキホコリが発生していました。
子嚢の上部がもぎ取られたように欠けている。しかし黒い軸柱はしっかり残っている。一般的にムラサキホコリの黒い軸柱は胞子を飛ばした後も長い期間そこにしっかり残っています。
▼ フサホコリ・地附山 2024.6.25
昨日見た「ドロホコリになるのかも」を追跡調査に行ったのですが、全く跡形もなくなっていました。探し方がまずかったのかもしれませんが、代わりにはじめて「フサホコリ」を見ることができました。
全体を見ると確かにブドウの房のように並んでいます。一つ一つはブルーベリーのよう。大きさは径0.5mmぐらい。初めは朽木の汚れにしか見えませんでした。子嚢のてっぺんに丸い端盤があります。
黒く光る虫がいます。変形菌を食べて一生を朽木で過ごす虫がいるそうです。地附山は朽木の宝庫ですから、たくさんいるに違いありません。
ここにも虫がいました。こちらはキノコムシのなかまかもしれません。忙しく動いていました。綺麗にそろった子嚢の頭を食べているのでしょう。マルヒメキノコムシという虫はアゴに胞子を取り込む専用の溝があるそうで、胞子を遠くへ運ぶという役目を担っているそうです。ホコリさんは胞子を飛ばすために子嚢を作るわけですから、食べられて形が崩れようと見かけは関係ないんですね。
▼ トビゲウツボホコリの中を虫がわずかに動きます。大小2種類の虫がいます。固定でホコリさんを撮ったら虫も写っていたのでスライドショーにしてみました。
▼ ドロホコリになるのかも・地附山 2024.6.24
直径3cmぐらいで少しピンクっぽい白色の未熟子実体。周囲に変形膜らしいものを作り始めているので、ドロホコリかもしれません。
餅米で作る和菓子を連想させる形です。マンジュウドロホコリかもしれません。
▼ 食べられるムラサキホコリ・地附山 2024.6.22
梅雨に入ったのでホコリさんたちも色々出てくるかなと思って巡っているのですが、なかなかお目にかかれません。そんな中、ムラサキホコリを見つけました。
19日に変形途中のキフシススホコリを見ましたが、3日後ご覧のように変化しました。隙間から胞子の塊が見えます。
▼ 変形するキフシススホコリ・地附山 2024.6.19
今シーズンはなかなか見つけられない粘菌。やっと見つけた変形、移動するキフシススホコリ。粘菌生活は楽じゃない?
▼ 黒く輝くムラサキホコリ・地附山 2024.6.10
いよいよムラサキさんが登場しました。まずは黒蜜をかけた様な色のホコリさんです。
塊の幅は1cmぐらい。一つ一つの形状は一般的なムラサキホコリの仲間の形です。その未熟子実体かとも考えましたが、本を見るとその色は黒色ではなく白色、黄色となっている・・・過去にもこの様なムラサキホコリを見たことがあります。近くには他の色のムラサキホコリの仲間もいました。
▼ ウツボホコリの仲間、トビゲウツボホコリ。本には細毛体が杯状体からはがれやすいと書かれていました。風が強い日で上の細毛体部分がたくさん飛ばされ、器だけが残っています。
▼ ホコリさんたちの季節がやってきた 2024.6.7
雨も降り気温も上ってきたためか、ホコリさんたちの活動も増え少し見つけやすくなりました。
画面の幅は1.5cmぐらい。大きさを考えなければ、イクラ! どんなふうに変化していくかを見たいんだけれど、ここまで登ってくる体力と時間が・・・
▼ 鮮やかな未熟子実体登場! 2024.6.1
乾燥した気候が続いていましたが、月末にたっぷりと雨が降りました。いよいよホコリさんたちが活動し始めたようです。雨の後たくさん出てくる白くて透き通ったツノホコリさんたちは見当たりませんでした。最低気温が12℃とまだ低いからでしょうか。長野は朝まだ寒い!
▼ 美味しそうなお饅頭、マンジュウドロホコリ 2024.5.9
マンジュウドロホコリとドロホコリの違いですが、マンジュウドロコリは新鮮なうちは白色らしいのですが、時間経過により褐色になっていくようです。ドロホコリは始めから茶色。そして白い変形膜を周りに付けるようですが、これはそれが全く無い、ということでこれはマンジュウドロコリではないかと思います。2つ綺麗に並んで朽木についていました。
大きさは直径3㎝ぐらい。表面にはツヤがあり、中にはアンコではなく胞子がたっぷりと入っているそうです。
▼ 魅力的なチョコレート?ヤリカミノケホコリ 大峰山 2024.4.7,8
変形菌と言われるのがよくわかります。このホコリさんは変化のスピードが速く、1〜2日の間で、白☞オレンジ☞チョコレート色☞焦茶☞黒☞灰色☞褐色 と変化するようです。変化中のホコリさんがたくさんいたので変化の様子がわかりました。以前髻山で何日か通って見たヤリカミノケホコリですが、今日は撮影を始めたら雨が降ってきてしまい、満足な写真が撮れませんでした。現場までは1時間半ほど山登りが必要なので毎日は通えません。このチョコレート色の子実体の状態はみずみずしく魅力的ですが、すぐ変化してしまうようです。
▼ 乾いた山の粘菌 和合城跡 2024.3.17
▼ 雪の中の粘菌 髻山 2024.2.15
ほとんど残骸ですが鮮やかな色と整った形は粘菌(変形菌)の特徴ですね。朽木に発生するので、木を腐らせているのではと思ってしまいますが、腐らせている生物を食料としているのが粘菌なんですね。この2つの粘菌は胞子を飛ばす他に細毛体を伸ばし繁殖していくのが特徴らしいのですが、雪の中でも活動をしているようです!
▼ 雪の中の粘菌 地附山 2024.1.19
倒木の周りは10mほどの積雪ですが、溶けてしまったのか積もらなかったのかここだけ雪はありませんでした。
▼ マメホコリのホコリが飛んだ 地附山 2024.1.6
VTR:「マメホコリのホコリが飛んだ」23秒
マメホコリの胞子は球形で網目型。直径は6~7.5㎛ということです。白く見えますが、これがやがてアメーバとなって動き回るのだそうです。粘菌アメーバと呼ばれます。キノコのホコリタケに似ていますが、全く違うものなんですね。
▼ 昨日撮影したホコリさんを三脚を使って撮影してみました。
▼ 胞子を飛ばし始めたヌカホコリのその後 地附山 2024.1.5
先月18日からの変化。胞子を飛ばし始めた子実体が少し多くなったような気がしますが、思ったより進んでいません。
▼ 胞子を飛ばし始めたヌカホコリ 地附山 2023.12.18
変化がほとんどなかったように見えた広くひろがっていたヌカホコリですが、ようやく子嚢が破れて胞子を飛ばし始めたものがあります。
▼ バイアカタホコリ 地附山 2023.12.14
今まで柄がオレンジ色のものは何度かおめにかかっているのですが、カビにやられていたりしていて、よくわかりませんでした。しっかり子嚢があるものを発見しました。図鑑で調べるとバイアカタホコリといって、カタホコリの仲間らしい。子嚢の底が深くへこんでいるのが特徴。主に夏に発生すると書いてあるんですが・・・。横たわった朽木の地面側にいました。写真は180度回転してあります。
▼ 穴の空いたマメホコリ 大峰山 2023.12.6
真ん中に穴の空いたマメホコリが並んでいました。胞子を飛ばすのかな?
▼ ハチノスケホコリ 髻山 2023.11.24
今シーズン初めてお目にかかりました。夏の暑さのためか分かりませんが、今シーズン裏山一体ではほとんど見かけません。貴重なハチノスケさんです。
ハチノスケホコリは 比較的標高の高い山に出現すると図鑑には書かれていました。暑さには弱いのかもしれません。ハチノスケに限らず昨年と比べてホコリさんの出現が少ないと思います。粘菌は分解生物(バクテリア、キノコ、カビなど)を食べる生物。その生物が少なくなるとどうなるか、分解生物が増えてしまい森の生態系が崩れるのでは、それともキノコなど分解生物が少ないので発生しにくいのか・・・なんていろいろ考えてしまいます。
▼ ナカヨシケホコリ 地附山 2023.11.23
子実体の姿はヌカホコリに似ていますが、何個かくっつき合っています。
未熟子実体から黒くなり、金色になり、胞子を飛ばすまで1ヶ月半以上はかかるようです。ホコリさんたちの変形していき最後に胞子を飛ばすまでの時間はホコリさんによってかなり違うようです。
▼ まるでキューイ。マメホコリ 地附山 2023.11.15
一年中見られるようですが、寒くなってくると活発になるマメホコリ。胞子を飛ばすまでに色々な姿を見せてくれます。
▼ 黄金色(gold)に輝くホコリさんたち 地附山 2023.11.8
寒くなってくると輝き出すヌカホコリ。木陰(朽ちた木)に潜んでました。時間をかけてここまで熟成してきたのでしょう。間もなく子嚢が裂けて胞子を飛ばします。今まで近くまで行っていたのに気が付きませんでした。
小さいので光を当ててよく見ないと分かりません.周囲の白い部分はカビ.カビとの食うか食われるかの戦い.濃い茶色になってきたところがあります.まるでソースをかけたよう? ドイツで食べた小さなウィンナー、ニュルンベルクソーセージを思い出しました.焦げたいい匂いがしてきそう! 呑気なことは言っていられません.ホコリさんたちはこれからが勝負.ちゃんと胞子を飛ばして次世代へと繋がなくてはいけません.
このホコリさん乾燥状態が長く続き勢いがなかったように思われます。
▼ 変化に時間がかかるホコリさんたち 地附山 2023.11.4
オレンジ色の未熟子実体から黒色に変化するのはあっという間だったのですがその後の変化に時間がかかりはっきりしません。上から4点の写真。
▼ 黄色から茶色へ変化クダホコリ? 地附山 2023.10.30
地附山はこの頃雨がほとんど降りません。森の落ち葉は乾燥し、風が吹けば舞ってしまいます。乾燥のためか、うまく子実体を作れずカビにやられてしまうホコリさんが多いような気がします。(科学的な根拠に基づいたものではありません)
▼ 薄紫色のドロホコリ 地附山 2023.10.29
塊の周囲の白色、紫色のものは変形体かな。子実体を作る完成間近の状態でしょうか。上の写真は塊に既に割れ目が出来ているので、ジュラドロホコリ(割れやすいドロホコリの仲間)かもしれません。調べてもこのような状態はどこにも書いてありません。ドロホコリにも色々種類があって「アメリカマンジュウドロホコリ」とか「ムラサキドロホコリ」というものがあるということは書いてありましたが・・・
▼ 初めてみたホコリさんたち 地附山 2023.10.27
▽ 初めてではありませんが、変化の様子で変わって見えます。
▼ 初めてみたケホコリの仲間 地附山 2023.10.25
粘菌は3つの分類群、変形菌、原生粘菌、細胞性粘菌の総称で、こうして観察しているものは正確には変形菌とういうことです。菌とついているが菌類とは全く違い、アメーバの仲間だそうです。変形菌は世界に1000種類以上、日本には600種類以上いるということ。一部の限られたもの(ホコリさん)にしかお目にかかっていないことがわかります。
▼ マメホコリが本格的に登場! 地附山 2023.10.23
3日前(10.10)はこちら ▶️
10日前(10.13)はこちら ▶️
多くのホコリさんは夕方から翌朝までに子実体を形成するという。
▼ ブドウフウセンホコリ カヤの平 2023.10.18
▼ オレンジ色が茶色に変化しました。イクラからチョコボールへの変身です。 地附山 2023.10.16
3日前(10.13)はこちら ▶️
他の渋めのホコリさんもいました。
▼ ヌカホコリかな 葛山 2023.10.14
他のホコリも時間をかけて探したのですが、オレンジ色の未熟子実体ぐらいで他は残念ながら見つけられませんでした。登山道脇が広く伐採され、歩きやすくなったのですが・・・
▼ ブドウフウセンホコリの未熟子実体か 地附山で 2023.10.11
2日後、ブドウフウセンホコリの未熟子実体かと思われたホコリは、時間をかけて探したのですが、残念ながら見つけられませんでした。
▼ エツキケホコリか 雨に濡れた裏山・地附山で 2023.10.10
変形菌というのは粘菌類の中の一つのグループ(肉眼でも比較的見やすく変化がわかりやすい仲間)。正確には粘菌は変形菌(真性粘菌)・原生粘菌・細胞性粘菌という3つの分野群の総称をいう。(高野 丈「世にも美しい変形菌」)
不明なものや粘菌ではないが小さな世界
▼ 茶臼山、何枚かの枯葉の上に平たい白いかたまり・・・鳥の糞ではなさそう。変形菌の一種か? 2024.11.21
ホネホコリの仲間か。或いはカタホコリの仲間か。図鑑を見ても分からない。
▼ 裏山・地附山 雨の日、傘を刺しながらの撮影。 2023.9.28
▼ なぞの赤いものの変化・地附山 2023.8.24〜28
▼キノコ、サガリハリタケが黄色に変化し溶け始めている。変形菌によるものと考えられます。 2023.8.25
▼ ホコリを食べるキノコムシ・地附山 2023.8.25
▼ 変形菌の移動中 2023.7.16 茶臼山
▼ 変形菌の未熟子実体とキノコ 2023.7.13 地附山
▼ 変形体が子実体を作り始めたのか・地附山 2023.6.16→21
キノコとは全く違うもの
びっくり、どっきり。小さくても美しい?粘菌。 そんなものを撮影しています。カビやコケの類や有機物が発酵したものや、キノコ、虫の卵など粘菌ではないものもあるかもしれません。場数を踏んでいくことで「これ・粘菌?」写真の精度が高まっていくと思います。
粘菌アメーバはバクテリア、カビ、酵母、キノコなどを食べる。菌と名がついているが、菌類ではない。食糧としているそれらは「分解者」と呼ばれ植物や動物の死骸を土に還す役割をしている生物です。その「分解者」を食べてしまうので粘菌は間接的に分解を抑制する働きをしているということです。分解を抑制する働きは自然界の仕組みを大きく左右する働きです。キノコが発生する朽木に粘菌の子実体(子嚢・柄)も発生するので、キノコの仲間かと思われてしまいますが、役割は全く逆です。
人間が普段見られない地中では、食べたり・食べられたり、助けたり・助けられたり、微生物などによる生き物たちの壮大なドラマが行われているようです。それらの活動は地球規模で考えると相当なエネルギーになるということです。森の中で土に積もった枯れ葉を取り除くとキノコの菌糸が縦横に這っているのを見ることがあります。キノコは物を腐らせるだけではなく木の根本で重要な働きをしているらしいのです。目にするキノコや変形菌の子実体(子嚢・柄)は地中活動の一端でほんの一部。「これ・粘菌?」はそれらを垣間見ることかもしれません。粘菌(変形菌)に限らず、自然界の生物はそれぞれ関係しあい、絶妙なバランスをとって生きています。その一例がこちらです。
粘菌も食べられてしまいます。(粘菌が虫に食べられる ▶️)
📖参考書
❢ 変形菌ずかん・川上新一 著(平凡社) ❢ 変形菌・川上新一 著(山と渓谷社) ❢ きのこ大図鑑・小宮山勝司 著(永岡書店) ❢ キノコの教え・小川 眞 著(岩波新書) ❢ 世にも美しい変形菌・高野 丈 著(文一総合出版)
❢ あした出会えるきのこ100・新井文彦 著(山と渓谷社) ❢ 美しい変形菌・高野 丈 著(PIE International)
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