雪が積もらないうちに旭山にも行って来たいと話していた。長野駅から北陸新幹線に乗って東京方面に向かうと右手に大きく見えてくる最初の山、市内から見ると三角に尖った山容が目立つ。
家から歩いていこうかと時々話題にはなるが、街を歩いて麓まで行かなければならないのが面倒で足が向かなかった。車で行くと、朝日山観音の駐車場までいかないと停めるところがない。一度、県庁前までバスで行って、そこから歩いて登ったことがあるが、県庁前まで最寄りのバス停から直行するバス便は朝1本しかない。
中央通りを一番近いところまでバスで行ってみようかと、夫。「ああ、それなら街の中を歩くのが少し短縮できるね」と、9時25分発のバスに乗った。 少し街の中を歩いて裾花川を渡るとゆっくり登り道になる。印刷した市街地の地図を見ながら夏目ヶ原親水公園東壁の急な階段に着く。関係者専用の看板を見て、公園の周囲を回る道を歩く。公園には帰りに寄ろうと話しながら入り口を通り過ぎ、平柴の細い道路を辿っていく。道の脇には爆発したガマの穂が揺れ、小鳥がたくさん見える。
Map善光寺平周辺の山々
朝日山観音への車道に出て少し歩いてから、観音様への参道に入る。細い歩道だが、落ち葉の下に舗装の跡がある。りんご畑の中を通って登っていく。 しばらく登ると、金色に光るような大きな枯れ草の幹が立っている。シシウドかなぁと言いながら近づくと黒い実が残っている。あ、ヨウシュヤマゴボウか。でもまっすぐ立っているのは珍しいし、残っている実を見ると丸くない。縦にいくつもに割れている。「これ、ヤマゴボウ?」と言っても二人とも確信はない。こんなに大きくなるのかなぁと首を傾げながら通り過ぎる。
りんご畑の上に出る。見上げると空一面に赤い実が広がっている。ウラジロノキかアズキナシか、これまた分からない。全体の感じはウラジロノキのように思えるが、すっかり枯れてしまった葉を見ても「ウラジロ(葉の裏が白い)」かどうか分からない。わずかに残った葉はみんな茶色くなって丸まっている。遠くに一枚見える葉が丸まっていないので、目を凝らすと縁のギザギザが山形に大きいようだ。ウラジロノキかな。
さらに登っていくと、アオツヅラフジとツルウメモドキが絡まり合っている。その下にはヒヨドリジョウゴの実がシワシワになってぶら下がっている。
朝日山観音さんに挨拶して少し進むと登山口になる。茶枯れた木々の中を登っていくと足元に近いところに赤い実がたくさん見えている、サルトリイバラだ。ミヤマガマズミも縮れてあまり目立たなくなっているので、この赤は嬉しい。
急な斜面をしばらく登ると旭山山頂(朝日山城跡)に到着。山城跡の山頂は広いが見晴らしがないので、少し歩いて展望園地に向かう。今日は霞がかかっていてスッキリした展望は得られない。だが、目の下に犀川と裾花川、長野市中心街が広がり、その向こうに連なる山々はとても近く感じる。
こんなお天気だからか今日は誰にも会わない。のんびりとベンチに座っておにぎりを食べる。薄い雲に隠れてあまり日差しはないけれど、暖かい。真冬とは思えないくらいだ。
しばらく展望を楽しみ、夫は電車も楽しみ、降ることにした。旭山の登山道は、それほど危険を感じないが、急な斜面に狭い道が続いているうえに、道の脇に手掛かりになるような樹木もないところが多い。だが一歩一歩気をつけて歩けば滑ることもないだろう。雪が残って凍っている時は歩きたくない道だ。
朝日山観音さんに帰りましたと挨拶して登って来た道を降りる。
帰りは夏目ヶ原親水公園にちょっと寄ってみよう。園内に入る(園内の施設は冬季閉鎖しているようだが、施設の庭は開放されている)と、目の前に旭山が大きく聳えている。いいね。暖かい季節には子供達も遊びに来るのだろうが、北風が吹き抜けるこの季節はカラスが梢で休憩しているだけだ。私たちも一回りして入り口にもどった。急な階段へ出ることができるかと思ったが、扉が閉まっていた。
目の前に大きく聳える旭山を見上げてから公園を出る。公園の敷地をぐるりと取り囲んでいる道を回って急な階段の上に出る。藤の木が似合いそうな棚が作ってあるが、上部には木がない。途中から緩やかになり、下の方に行くと太い木が柵に絡んでいる。多分フジの木だよね、幹を見てもはっきり分からないけれど。
帰りは駅まで歩いて少し買い物をしてからバスに乗った。