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大座法師池 1000m周遊(長野県)

2026年1月14日(水)


雪が降った。家の周囲は15センチほどか。山の上はもっと積もっただろうと思っていたが、飯綱高原に住む知人が今回はあまり積もらなかったと話していた。

雪の原を自由に歩くのは楽しい。だが、あまり深くなると体が潜ってしまうので、楽しいより苦しいということになる。まだそれほど多くない雪の原を歩くのも今のうちではないかと、大座法師池に向かった。

2022年春にオープンした長野フォレストヴィレッジ森の駅の駐車場が使いやすく便利だ。駐車場で登山靴に履き替え、大座法師池の周りを歩き始める。

大座法師池とは面白い名前だが、飯縄山に腰掛けていたダイダラボッチが立ち上がった時の、最初の足跡に水が溜まってできた池だそうだ。ダイダラボッチとは日本各地に伝承される巨人。この大きな池がその足跡とは、聞いているだけで自分まで大きくなったような気がする楽しい話だ。

photo1雪とカラマツ
雪とカラマツ

photo2カラマツ林
カラマツ林

カラマツの梢でカラスが何か話すように鳴いている。カラスの声の下を一面の雪を踏みながら歩き出す。それほど深くはないが、新しい足跡も無いのでスパッツを履く。膝までは潜らないから、自由に歩くのは楽しい。

photo3コバギボウシ実
コバギボウシ実

photo4微かに残る足跡を辿って
微かに残る足跡を辿って

大座法師池の周りを全部歩いたことはない。初めてだ。数年前、孫と一緒に来たときは水辺で少し遊んだだけだった。3月半ばで空気は春めいていたが、水は冷たく氷のようだった。

雪を踏んで進む。アザミやアキノキリンソウのような草が枯れて雪の中に立っている。コバギボウシも、黒い実はほとんど落としているが、スックといくつも立っている。

photo6青空が広がってきた
青空が広がってきた

photo5春めいてきた大座法師池20230315
春めいてきた大座法師池 2023.3.15

さらに進んで森の中に入ってみる。さまざまな遊具が設置されているようだが、この雪の中では閉鎖されている。遊具が設置されているところより、自然のままの草原や森の中を探検しながら歩く方が楽しさは大きいと思えるが、危険も大きいかもしれない。昔、先達が話していたことを思い出す。広く何も手を入れない自然と、遊びのガイドと、シャワーのある休憩室が子どもにとって必要だと。どろんこになって楽しめるように、シャワーは必要ですと。そして遊びのガイドは何かを教えるのではなく、困ったときに頼れる存在であれば良いと。

懐かしい三浦半島での子供達の姿を思い出しながらボックボックと雪を踏んでいくと、池の奥に回り込んだようだ。振り返ると飯縄山が大きく見えている。綺麗な山容だ。しばらく白く広がる池と、その向こうに聳える山を眺めている。

この辺りには浮島があるらしい。アシが茂っているようだが、池の表面がいくつももっこりと盛り上がった雪の山になっているのはみんな浮島なのだろうか。

photo7雪に覆われた大座の浮島
雪に覆われた大座の浮島

photo8ツノハシバミ冬芽
ツノハシバミ冬芽

photo9大きなホオノキ冬芽
大きなホオノキ冬芽

ササが増えてきた。ツノハシバミの雄花の花芽がまだ短くヒョコンと光っている。太い木に絡みついているのはツルアジサイだろうか、赤い冬芽が膨らんでいる。ホオノキも大きな冬芽がすっくと伸びている。ネジキは小さな実がいくつもついていて可愛いが、冬芽は小さくてなかなか写真が撮れない。 笠を被った虚無僧のような姿でツンツン立っているのはリョウブの冬芽だ。若い枝は金色に光っていることもある。だが冬の森での一番人気はやはりオオカメノキの冬芽かな。小さな手を挙げてバンザイしている姿は何度見ても可愛いと思ってしまう。

photo10ネジキ実
ネジキ実

photo11リョウブ冬芽
リョウブ冬芽

photo12オオカメノキ冬芽
オオカメノキ冬芽

ぐるりと池を周遊してみると、フォレストヴィレッジの施設が広く取り巻いていることがわかる。冬の間は休んでいるが、雪に覆われて遊具も傷みやすいだろうなと思う。春の開業の時には丁寧な点検と、もしかしたら修繕しなくてはいけないところもあるかもしれない。なかなか大変なことだろう。

photo13池の上を歩く動物の足跡
池の上を歩く動物の足跡

そんなことをつらつら思いながら歩いていると周遊道路も終盤だ。森を抜けて車道が隣を走るようになると、風が強く、雪煙が立つ。池には小さな動物の足跡がいくつも筋を描いている。彼らは軽いから、池の氷の上も自在に走っているようだ。ウサギの足跡だけは分かるが、あとはなんだか分からない。テンかキツネか、リスか、いったいどれほどの野生動物が暮らしているのだろう。

photo14アシも寒そうだ
アシも寒そうだ

一回りして森の駅に戻ろう。白い幹のとても見事な木が目の前に立っている。この木は何だろう。太くて立派だけれど、真っ直ぐではない。自在に曲がりくねって伸びている。見上げると広がった枝の先には小さな玉がたくさんぶら下がっている。そういえば孫と来た時にも見たね。スズカケノキ(プラタナス)だ。もう葉はすっかり落ちて、可愛い玉だけがぶら下がっている。

photo15空いっぱいのスズカケノキ
空いっぱいのスズカケノキ

木の周りは白い世界だ。その白い世界に誰もいない。私たちはしばらく「わぁ〜」「可愛い」と言いながら、スズカケノキの小さな実を見あげていた。

スズカケノキ(プラタナス)実

photoスズカケノキ(プラタナス)実

photoスズカケノキ(プラタナス)実

photoスズカケノキ(プラタナス)実

photoスズカケノキ(プラタナス)実




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