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雪の中の散歩と地附山 733m(長野県)

2025年2月10日(月)
参考日1月31日㈮,2月3日㈪,2月7日㈮


photo1ビワの葉につらら:地附山
ビワの葉につらら 2.7

立春を過ぎてから大雪のニュースが続いている。軽く締まった雪なら、裏山に行くのも楽しいが、今年の雪は重くて湿っぽい。そして、夜から降り続けて午前中降っていることが多いから山へ行こうというチャンスがない。午後になってようやく晴れる日がある。

photo2善光寺平を見下ろす:地附山
善光寺平を見下ろす 2.7

数日山に行っていないから様子を見てこようと、7日午後になって重い雪が止んだのを見て、出かけることにした。いつも地附山に登る登山口の森までのんびり行ってみよう。

夫はまだ暗いうちにこの辺りまで散歩することが多いというが、朝ぽとぽと降っていることも多い今年は回数が少ないみたいだ。

photo3結構積もったね:地附山
結構積もったね 2.7

久しぶりに積もった湿った雪の上をゆっくり歩く。善光寺平が見渡せるところに登るが、やはり今日は雲が低く、山並みは薄い。南は雲に覆われているが、志賀方面の山が薄く見えている。東の空がわずかに青色を重ねているようだ。

森の中の道は真っ白で美しい。

photo4山は雲の中:地附山
山は雲の中 1.31

1月の終わりから2月初めにかけて登った時はほとんど雪がなくなってきて、山頂の稜線あたりまで行かないと白い広がりに会えなかった。それでも空気は真冬の趣で、妙高山や黒姫山など、北の山は雲に覆われていた。秋から冬は、スッキリ乾いた空気の中、遠くの山々が青空に浮かぶ様子を見られる季節だったはずだが、昨年から今年にかけては湿った空気に覆われているようで、なかなかスッキリクッキリ山々を見ることができない気がする。

photo5重そうな枝の雪:地附山
重そうな枝の雪 1.31

photo6雲が厚い山頂から:地附山
雲が厚い山頂から 1.31

遠くの霞んだ山並みを見て、春になればあの稜線を歩けるかなぁなどと夢をふくらませる。足元の地附山にはもちろん里山の楽しみがあるのだが、雪が残る森の中ではまだ粘菌も眠っているようだし、草花はもちろん衣を纏って春を待っている。歩きながら膨らんだ木の芽を見つけると近寄って眺めるのだが、花も葉もない枝だけでは何の木かわからないことが多い。何度も歩いている地附山だから、この木には黄色い花が咲いていた、この木はカエデだと、少しずつわかるものも増えてきたが、まだまだ確信には至らない。ツノハシバミのようにその形が独特でわかりやすいものは見つけると嬉しくなる。

photo7ツノハシバミ花芽:地附山
ツノハシバミ花芽 1.31

photo8イチイの蕾だろうか:地附山
イチイの蕾だろうか 1.31

秋の花の名残 1.31

photoセイタカアワダチソウ:地附山
セイタカアワダチソウ

photoセイタカアワダチソウ:地附山
セイタカアワダチソウ

photoオケラ:地附山
オケラ

photoアキノキリンソウ:地附山
アキノキリンソウ

photo9スキー場跡には雪が多い0131:地附山
スキー場跡には雪が多い 1.31

朝早めに家を出ると、山の上はまだ誰も歩いていないことが多い。雪が積もっていると、登山者の足跡も残るから面白い。スキー場の跡にまわると、さすがに北斜面にはまだ雪が多く残っていた。

雪の多い時は白い広がりの中に野生動物たちの足跡がたくさん残っているのでその動き方を見ながら歩くのも楽しいのだが、溶けてしまうと足跡はわからない。人間だって元々は自然の中で生き延びる術もあっただろうに、今の私にはほとんど野生の力は残っていないようだ。動物の気配を感じることはほとんどない。動きがあればなんとか見つけることができるが、昼間の彼らは上手に身を隠しているようだ。

2月に入ってますます雪がなくなった山道を歩いていると、金色に光るノウサギのフンがころりと転がっていた。まだきっと新しい。黒っぽく干からびたフンが転がっているのはたくさん見つけるが、まだ新しいものはあまり見たことがない。彼らはこの冬の干からびた森の中で何を食べているのだろうと、今さらながら思いを馳せる。

photo11森の中の落とし物:地附山
森の中の落とし物 2.3

photo12ミヤマウグイスカグラの托葉:地附山
ミヤマウグイスカグラの托葉 2.3

積もったり溶けたりを繰り返しながら、ゆっくり春に変わっていく森の中を時々訪れることができるのはとても貴重なことなのだと思う。昔、人がもっと自然に寄り添って、あるいは自然の影響をもろに受けながら暮らしていた頃には、きっと取り立てていうことではなかっただろうと思うが、今、さまざまな身の回りのことがデータ化し、実態のないものになっていく中でしみじみ思う。さすがにヒトも食べるものは数値で置き換えられない。口に入れるのはまさに自然の恵みそのもの。たとえさまざまな栽培方法が進んで工場の中で作られたとしても野菜は野菜、肉は肉を口に入れなければ生きていけない。 などと小賢しいことをひねくりながら歩くのは相棒がいないからかもしれない。粘菌が活発になってくれば嫌でも足が山に向くだろう。もう少し、もう少し。

春を待つ木の芽 2.3

photoヤマツツジ花芽:地附山
ヤマツツジ花芽

photoもみじの仲間:地附山
もみじの仲間

photoウリハダカエデ:地附山
ウリハダカエデ

photoウリカエデ:地附山
ウリカエデ

photo14飯縄山の上には雲が:地附山
飯縄山の上には雲が 2.3

あまり雪がなくなった3日の昼近く、山から降りてくると、駒弓神社の境内近くの森で大きなカメラを木の梢に向けている人が見えた。近づくと、以前公園の管理を任されていた西澤さんだ。今は管理の仕事を辞め、野鳥観察の時間を増やせた様子。久しぶりに会えたので、話が弾む。撮った写真を見せてもらえるのは嬉しいひととき。私は野鳥には詳しくないので、西澤さんの話が面白い。以前から見たかったアオバトや、ルリビタキもこの山にいると聞いて、期待が高まる。いつかこの目で見られるかなぁ。 アオバトは色がその名前の由来かと思っていたが、鳴き方も「あお〜あお〜」、びっくりだ。

photo15雪の帽子が溶けてきた:地附山
雪の帽子が溶けてきた 2.3

photo16荒れた藪の中はまだ冬0203:地附山
荒れた藪の中はまだ冬 2.3


10日

雪の少ない地附山のことを書いていたら、どんと降った。8日9日と用があって出かけたが、新幹線が1時間半も遅れてしまった。北陸新幹線は走っていたのだが、上越新幹線、東北新幹線が大雪のため遅れたり運休になったりしてダイヤが乱れ、高崎から東京に近づくにつれ線路上での停車が増え、走っては止まり走っては止まりした結果だった。

長野から出発する時は暗い雲の中からボトボト雪が降っていたが、関東平野に出ると空は青く広がっていた。

photo17ジョウビタキ:地附山
ジョウビタキ 2.10

だが翌日9日には新幹線は平常運転になり、ありがたいことだ。町の中にはほとんどなかった雪が帰ってきたら20cmも積もっている。この雪が山にどんなふうに積もっているか見てこなくては・・・と、帰った翌10日、地附山に向かった。カバンにはアイゼンとスパッツを入れたが、アイゼンは要らないだろうと思っていた。登山口までの道路に残った雪がしゃりしゃりしていて滑る。やっぱりここがいちばんの難所かもしれない。山道に入ると25cmくらい積もった雪の中に大きな足跡が続いている。昨日は日中晴れていたそうだから登った人がいるのだろう。その昨日の足跡の上に今日の足跡が一つ。スパッツはつけたが、やはりアイゼンは要らない。快適な山道だ。ただ、足を持ち上げるのが大変だ。はぁ〜はぁ〜するのはただ歳のせいか。

photo18今にも落ちそう:地附山
今にも落ちそう 2.10

photo19オオバクロモジ冬芽0210:地附山
オオバクロモジ冬芽 2.10

パワーポイントの手前で降りてくる人とすれ違った。先に登った人の足跡はパワーポイントで消えている。さっきすれちがった人がパワーポイントまで行ってきたらしい。善光寺平の上には白い幕がかかり志賀方面の山は見えない。

photo20今日はまだ誰もいない:地附山
今日はまだ誰もいない 2.10

photo21飯縄山は全く見えない:地附山
飯縄山は全く見えない 2.10

パワーポイントから上を今日歩くのはまだ私だけ。雪の量は増えてきた。山頂まで登ると、木々にまとわりついた雪の量が多い。ここは風も強いのだろう。モンスターができそうだ。

photo22ストックが30cm潜ってしまう:地附山
かなり潜ってしまう 2.10

photo23雪に埋もれた木:地附山
モンスターになりそう 2.10

残念ながら飯縄山は全く見えない。まして黒姫山、妙高山は言わずもがな。山頂の踏み跡のない雪原に足を踏み入れてみると潜る、潜る。ストックを差し込んでみると30cmくらいある。踏み跡のないところに入っていくのは面白い。しばらく雪の原を歩いたり、樹上の雪を眺めたりしてから降ることにした。

パワーポイントまで降りると顔馴染みの登山者が登ってきた。登る時には見えなかった山々が顔を出すのを眺めながら立ち話をしてから彼らは上へ、私は家へ歩き出した。

photo24登る時10:30は曇っていたけれど下り11:30は晴れ:地附山
登る時は曇っていたけれど 2.10




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