善光寺周辺で18cmほどの雪が降った。吹き溜まりになると20cmはありそうだ。山の上はどうだろうか。先日(11日木曜日)地附山へ登った時も山頂は真っ白だったが、スパッツは要らない程度の積もり方だった。
用があってやってきた弟が裏山に登ってから帰るというので、案内がてら歩いてきた。弟は地附山には数回登っているが、大峰山にも行ってみたいと言う。その日夫は午前中から用があったので山へは行けず、私も午後から用があるので、午前中に回れるコースを選んで出かける。
弟の車で出発。善光寺雲上殿の下の駐車場に車を停める。足元を整えて歩き始める。車道を少し戸隠方面に歩くと、森の中に入る狭い道がある。夏になると草木に覆われてどこが入り口か見えなくなるところだ。ほとんど人が歩いていない道だが、かろうじて道らしき空間が続いている。雪の上には足跡はない。
真っ青な空の下、全ての枝に雪が張り付いて輝いている。見上げながら、一体何回「綺麗だ」と言ったことだろう。こういう景色を見られると諸々の面倒がみんな吹っ飛ぶ。ただ、柔らかい雪なので、枝にぶつかると上から吹雪が落ちてくる。道に差し掛かる枝の雪を落としながら進む。
白馬から不帰ノ嶮も、雲ノ平も、槍、穂高からジャンダルムも登っているという山男の弟だが、この青空の下の輝く雪景色に感動している。枝に積もった雪が陽に暖められて落ちるまでのわずかな時間の光の饗宴なのだ。
誰もいない道を登り、物見岩下からの道に合流すると、足跡があった。誰か先に登ったらしい。足跡を踏んで物見岩に到着。真っ白な長野市街地の向こうに遠く美ヶ原も見えている。裾花渓流の白い崖がここから見ると小さい。
感動して眺めていたら、物見岩の横から男性がひょっこり現れた。荷物を持っていないけれど汗びっしょりだ。走る人みたい。ちょっと話をして、カメラのシャッターを押してもらった。男性は休まず奥へ去っていった。
見晴らしを堪能してから私たちも大峰山目指して登り始める。登り始めの藪道より覆い被さる枝は少ないが、時々雪吹雪を受けながら登っていく。歩き始めてから雪の深さに驚きスパッツをつける。「物見岩でつけたらよかったのに・・」と、弟に笑われる。確かに。
山頂近くで二人の女性とすれ違った。足跡が残っていた人たちだ。彼女たちとすれ違うとすぐ山頂に到着。せっかく来たからと、三角点にタッチしてくる。伐採された森の木の隙間から浅間山、湯ノ丸山、烏帽子山が見える。近くには菅平の山も見えている。
しばらく山を眺めてから来た道を下る。さっき通って来た分岐まで降りると、今度は地附山に向かって登る。距離は短いが急だ。
登り切ったところは、かつてスキー場があったところ、当時のロープ塔が残っている。青空の下に飯縄山が綺麗だ。稜線をさらに進んで地附山山頂に到着。一段と雪が深い。そして、飯縄山の右に黒姫山、妙高山も綺麗に見えている。数日前に夫と来た時には薄雲が消えなかったが、今日は綺麗に澄んだ青空だ。いつものように山頂で記念撮影をする。数日前より雪が積もって、白い世界が広がった。ベンチには雪帽子ができているので、立ったまま風景を見る。
積もった雪に足を入れるとずぼりと潜る。誰も歩いていない雪の原に足跡をつけるのは面白い。しばらく山を眺めたり、雪面に足跡をつけたりして遊んだが、寒いので下ることにした。軽アイゼンをつけてみたが、登山道は凍っていない。水分の多い雪が団子状になって靴裏にくっついてくるのでアイゼンを外した。こんなに雪があるのに凍っていないのは、ありがたいような・・・どこか変なような・・・。「寒いのは嫌」と言ってはいるけれど、寒い季節にはきっちり寒くなってもらわないと自然界は困るのではないだろうか。私たちは重ね着をして暖かくして過ごせば良いのだから。
寒い寒いと震えながら冬を過ごす、そして迎える春の嬉しさがいや増すわけなのだ。
パワーポイントから志賀、菅平、浅間山などの山を眺め、金比羅宮、駒弓神社に挨拶して帰った。雪の裏山を一回りして家に帰った時はちょうど正午になるところだった。