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273 欲張りな1日 締めは(くすり)山 689m(長野県)

むれ水芭蕉園、ニリンソウ群生地、戸隠森林植物園、ブランド薬師

2022年4月20日(火)


青空だ、どこへ行こうか。神奈川からやってきた友人があまり日常的に見ることができない花の風景が良いのだが・・・。

候補地はいくつか考えていた。しかし今年は雪が多かった、花の開花時期が例年と違うかもしれない。

コーヒーを飲みながら話していたら、夫が「水芭蕉が咲いているらしいよ」と言う。ネットの情報を見つけたらしい。我が家からは一番近いミズバショウの群生地、例年なら咲いているんだけれど、今年はまだかなぁと話していた。咲いているなら、そこへ行こう。

map 飯縄山山麓から戸隠高原

photo:入り口近くはリュウキンカ満開(むれ水芭蕉園)
入り口近くはリュウキンカ満開

photo:入り口の新しい案内板(むれ水芭蕉園)
入り口の新しい案内板

坂中峠を越えて飯綱町に向かって降りていくと田園風景が広がる。いつ見てもどこか爽やかな日本の原風景という感慨に包まれる。

photo:沢山の水芭蕉(むれ水芭蕉園)
水芭蕉がいっぱい

さらに山を登って、飯綱東高原のいいづなリゾートスキー場まで上りつめる。『むれ水芭蕉園』はスキー場の隣だ。9時半という時間が早いのか遅いのかわからないが、まだ車はあまり停まっていない。入り口の看板が新しくなっている、ここは標高910m。私たちは早速木道を歩き出す。

photo:ナニワズ,ニワトコ,エンレイソウ,ネコノメソウ(むれ水芭蕉園)
賑やかになってきた

以前は入り口の沢辺から白い世界が広がるようにミズバショウが群生していたが、昨年あたりから数が少なくなった。リュウキンカは輝くような黄色い花を広げている。ニリンソウも茂みはたくさんあるが、まだ花は数えるほど。

そこから奥へ進む。木道が広くなっていて、立ち止まって観察できるスペースがあるが、その辺りにはミズバショウの姿がとても少ない。リュウキンカも咲いていない。ニリンソウだけは茂っているようだが、まだ花が開いていないので、緑一色だ。

photo:森の中に広がる水芭蕉(むれ水芭蕉園)
森の中に広がる水芭蕉

photo:リュウキンカ(むれ水芭蕉園)
リュウキンカ

さらに森の奥へ進むと、森が明るくなったようだ。ミズバショウの白い花が一面に揺れている。群生地が奥へ広がったのか、斜面の奥まで木々の間を白く染めている。気がつくと所々の水が赤茶色に光っている。場所によっては油を流したように見えるところもあるが、これは汚れではない。鉄バクテリアが働いているのだ。

photo:ミズバショウ(むれ水芭蕉園)
ミズバショウ

photo:茶色の土とミズバショウ(むれ水芭蕉園)
鉄バクテリアの茶色

湿原にはエンレイソウも顔を見せている。背が低いけれど、木の花も見える。ナニワズ、ニワトコ、フッキソウもそれぞれの色と形の花を開き始めた。頭上には高いところにコブシ、手が届くあたりにはアブラチャン、森が賑やかになってきた。

ゆっくり木道を2度回ってから、お隣のニリンソウ群生地へ行ってみた。残念ながら、まだ蕾。白い花は指させるほどしか見られないが、気持ち良い空気の中、しばらく座っておやつタイムを楽しんだ。

photo:森の奥は満開(むれ水芭蕉園)
森の奥は満開

photo:茶色の土とミズバショウ(むれ水芭蕉園)
誰もいない森でおやつタイム


さて、まだ昼前だ。美味しい蕎麦を食べようかと戸隠へ向かう。コロナ禍の中、混んでいたらやめようと話しながら車を走らせる。いくつかあてにしていた店の前を通るが、戸隠の春はまだ始まっていないようで休業中、そして開業している店は駐車場がいっぱいという状況、仕方がない蕎麦は諦めよう。

photo:戸隠展望苑から戸隠連峰をのぞむ
戸隠展望苑から戸隠連峰をのぞむ

photo:2高妻山が白く聳える(戸隠展望苑から)
高妻山が白く聳える

車の窓から戸隠連峰が見えてくる。今日は青空の下にくっきりと山が見えそうだ。戸隠展望苑に寄ってみよう。

蕎麦の真っ白い花と青い戸隠連峰が美しいと人気の展望苑だが、もちろんまだ蕎麦の花はない。けれど青空の下、高妻山のきれいな三角形も、西岳のゴツゴツした岩山も今日は素晴らしくよく見える。私たちは、蕎麦畑の間の農道を歩いて、展望を堪能した。


photo:雪の壁(戸隠森林植物園)
雪の壁だ〜

友人におすすめの五穀大福を買い、森林植物園の駐車場に車を停める。ちょうどお昼、駐車場の車の間に座ってお弁当を食べている人たちがいる。軽トラックの荷台を座敷にして弁当を広げている人も見える。なんだか楽しそうだ。除雪した道路以外はまだ数十センチの雪が積もっている。太平洋岸に住む友人は雪がたくさん残る景色にびっくり。森林植物園の開園は数日後、ここでお弁当を食べている人たちは開園準備の作業をしているようだ。ありがたい。

photo:雪の向こうにみどりが池(戸隠森林植物園)
みどりが池は雪の向こう

みどりが池の周りはまだまだ雪の原。散策路や幾つか設置されているテーブル周りが除雪されているので池のほとりまで行くことができる。雪の真ん中で買ってきたお大福を食べる。美味しい。美味しいけれど、やっぱりお大福は主食じゃないね、食後のお菓子だとみんなで頷く。

池の水面を揺らして遠くに水鳥が動いている。カイツブリだろうか、時々水に潜っている。

photo:カイツブリ(戸隠森林植物園みどりが池)
カイツブリ

photo:雪の中(戸隠森林植物園)
雪がいっぱいだ

photo:ベンチに座り五穀大福を食べる(戸隠森林植物園)
今日のお昼は戸隠の五穀大福

photo:散策路はまだ雪の下(戸隠森林植物園)
散策路はまだ雪の下

食べた後は散策路を行けるところまで行ってみようと歩き出す。修繕のためだろう、木道が外されているところもある。森の中の道はまだ雪に覆われている。池を一周して、奥社の入り口まで行こうかと思ったけれど、どうやら道路修繕の作業をしている。さっきお弁当を食べていた人たちがたくさん集まって動き出した。邪魔をするのはやめようと、車へもどる。

花には会えなかったけれど、今年の大雪の名残を見ることができたから満足して帰ろうか。木道が新しくなった大谷地湿原、もう少しで開館するらしい『nagano forest village 森の駅』、大座法師池、廃業してしまった飯綱高原スキー場の跡、次々に流れる風景を車窓から見送った。


浅川ループ橋に差し掛かった時に、友人が「ブランド薬師に登ってみたい」と言っていたことを思い出した。登るのは無理でも、車を停めて下から見上げることはできるかもしれない。しかし、見上げてみたが芽吹き始めた緑のカーテンの向こうになっているのか、ブランド薬師が見えない。

「登ってくる?」と夫。「どのくらいかかるの?」と友人。「30分くらいかな」。

「行ってみよう」。

map ブランド薬師周辺
今回は登山口(八櫛神社)から薬山山頂までの往復

登り始めは急な階段。スミレがたくさん咲いている。ヤマブキの黄色が山の斜面を彩るのはもう少し後かもしれない、チラホラ咲き出している。白く朧に広がっているのはオクチョウジザクラだろうか、ヤマザクラも咲いている。

photo:3スミレにイカリモンガ(薬山)
スミレにイカリモンガ

photo:ブランド薬師(薬山)
ブランド薬師

急な斜面だけれど、ジグザグにつけられた道を辿って登っていくから危険はない。積もった落ち葉の下に隠れている石ころや枯れ枝に気をつけながらゆっくり歩く。

しばらく登っても、ブランド薬師は姿を現さない。途中の十三仏を見つけながら歩く。木々が開けると下にループ橋が見え、その向こうに善光寺平が開けてくる。その向こうの山々は午後の霞に入ったか、ぼんやりしてきた。

photo:ブランド薬師(薬山)
ブランド薬師から浅川ループ橋

photo:空中に浮いているブランド薬師(薬山)
空中に浮いている

さらにもうひと頑張り、「あ、見えた」先頭を行く夫が指差す。高い岸壁から飛び出すようにお堂が見える。「あ〜、本当に浮いている」と、友人はびっくりしたり喜んだり。

下から撮影したけれど、人は豆粒みたいだ。

photo:薬山山頂
薬山 689m山頂

photo:ブランド薬師登山口の鳥居と階段(薬山)
ブランド薬師登山口

ブランド薬師は薬山(くすりやま)689mの中腹にある。ここからは緩やかに登って最高点の阿弥陀如来像まで歩く。「どうしてブランドなのかなぁ」と言うから、「ぶらぶらと揺れるから(これは一つの説です※)」と答えると「え〜まさか」と首を傾げていたが、登山口の看板を見て「ほんとだ」と大笑い。(※山歩き・花の旅212 キノコのパレード 薬山

欲張りな自然探索の1日、終わりまで賑やかだった。

(写真掲載の了解を得ています)



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