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211 岩穴をのぞく まが玉の丘 1765m(長野県)

2021年8月28日(土)

photo:岩の上から見下ろす・まが玉の丘
岩の上から見下ろす

さてどこへ行こうか・・・。最近はそんな会話をよくする。空模様ははっきりしない。前もって計画するのが難しい。コロナの心配もあり、遠出も難しい。

それでもやっぱり自然の中に出かけたい。我が家から見える志賀高原は、ずっと雲で覆われていた。けれど、ようやく山の稜線が見える。行ってこよう。

map 信大自然教育園

photo:元気な苔・まが玉の丘
元気な苔

洗濯物を干してから出発。おにぎりを作らなかったけど、たまには買っていくのもいいかと話しながら行く。国道292号線、土日は混むことが多いので敬遠していたが、観光シーズンの狭間なのか、車はそれほど多くはない。だが、バイクがとても多くてびっくりした。そして自転車、さらにローラースキーのような板を履いた人たちが登っている。夫はスキーの訓練だと言っていたが、あの板で急坂を登るとは恐れ入る。

photo:秋の森を賑やかに・キノコ・まが玉の丘
秋の森を賑やかに

photo:キノコ 色も形もさまざま・まが玉の丘
キノコ  色も形もさまざま

photo:みんなキノコかな・クチベニタケ,ウスタケ・まが玉の丘
みんなキノコかな

晴れ間が見えるとは言っても、遠く北アルプスの展望はない。だが、山に入るにつれ空気が澄んできたのか、霧が晴れるように景色が鮮明になってきた。目的の信州大学志賀自然教育園に着く頃には空気が澄んで、気持ち良い青空も広がってきた。広い駐車場は、舗装が剥がれてガタガタになった半分が侵入禁止になっていたが、車は一台もいないからゆったり停められる。

「あ、おにぎり買うの忘れた」、ここへきて思い出す。「塩分補給は持ってきたけど・・・」と言うと、「水と塩があるならいいよ」と夫。

photo:エゾリンドウ・まが玉の丘
エゾリンドウ

photo:アキノキリンソウ・まが玉の丘
アキノキリンソウ

photo:岩穴をのぞいてみたけれど・まが玉の丘
岩穴をのぞいてみたけれど

下の広場から登り始める。今日の目的は岩穴をのぞいてヒカリゴケを見ること。昨年来た時はもう雪が積もり始めていて、さすがにヒカリゴケは見つけられなかった(※)。足元にはキノコがたくさん顔を出している。名前は知らないが、色も形も大小さまざまだ。黄色く輝くアキノキリンソウと濃い紫のエゾリンドウが道の端を彩る。シャクジョウソウも立っていたが、黒っぽくなっている。山は秋の気配を残しながらもう冬の準備を始めている。

photo:足元に小さな実・ツバメオモト,イワカガミ,シラタマノキ,コケモモ・まが玉の丘
足元に小さな実

photo:木場広場からの見晴らし・志賀高原の山並み・まが玉の丘から
木場広場からの見晴らし

上の広場を過ぎると、苔むした看板がある。苔に覆われていてほとんど読めないが「ヒカリゴケ」という文字はかろうじて見える。奥には重なり合った巨岩、その隙間を覗き込むといかにもヒカリゴケが好きそうな薄暗い岩穴だ。しかしこの辺りは緑の苔もたくさん生えていて、ヒカリゴケらしい姿は見つけられない。1箇所、奥の斜め天井にかすかに黄緑の光を見つけたが、あとは乾いている。

photo:ゴゼンタチバナ・まが玉の丘
ゴゼンタチバナ

photo:タケシマラン・まが玉の丘
タケシマラン

photo:根っこに潜ってみた(山頂で)・まが玉の丘
根っこに潜ってみた(山頂で)

ここは諦めて先へ進む。展望のいい場所へ行こう。少し登ると木場の広場だ。尾根木場1690mと、看板が立ててある。ここからは琵琶池、蓮池、志賀高原の山々が見える。しばらく展望を楽しんでから再び歩き出す。巨岩の重なりと、そこに根を張ったクロベなどの巨木、苔むした地面は力を入れて踏むと揺れるところもあり、下に空洞が隠れていそうだ。湿原には木道が渡されている。

photo:木道の下は深い・まが玉の丘
木道の下は深い


爽やかな風がふき、汗っかきの夫も今日は着替えなくて良い。ゴゼンタチバナ、シラタマノキ、タケシマランなどの実を楽しみながら登ると、まが玉の丘1765mに着く。山頂からは志賀山が目の前に見える。クロベの根が上がって洞穴のようになっている。ここにあった岩が、転がっていったのだろうか。潜り込んで記念撮影。周囲は深い樹林帯だ。富士の裾野の青木ヶ原樹海は有名だが、この森もまさに入ったら出られない火山が作った深い迷路だと感じる。

photo:岩穴(左)を潜ると岩の上に巨木・まが玉の丘
岩穴(左)を潜ると岩の上に巨木

一休みしてから今度は北側の湿原を下る。岩の重なりの凹凸が激しい。木道が渡されているが、空間に架けられた橋のように足下が深いところもある。左右には見あげるような巨岩と、そこに根を張り付けた巨木が聳えている。

岩の隙間がたくさんあり、のぞきこむと光っている。黄緑色のヒカリゴケだ。いくつかの岩穴をのぞいていく。緑濃い苔が繁殖している浅い岩穴も、奥深く真っ暗な岩穴もたくさんあったが、奥の岩壁に黄緑色が張り付いたようになって、ヒカリゴケが光っている穴もいくつか見つけることができた。

photo:ヒカリゴケ・まが玉の丘
ヒカリゴケ

photo:シャクナゲの芽についた虫瘤・まが玉の丘
シャクナゲの芽についた虫瘤

ヒカリゴケを見たので、一気に下ることにした。一回広がった青空は再び雲に覆われ始めている。巨大なクロベを見上げながら下っていく。登りでも見かけていたが、石楠花の芽にシャボン玉のような白い塊がたくさんついている、綺麗なピンク色のものもある。「多分虫瘤だね」と言いながら、一つ割ってみたら、3センチほどの白い塊の中に5、6ミリの小さな虫がいた。白い塊はこの虫の宮殿なのだろうか。虫につかれても石楠花は来年咲くのだろうか。花の頃に来てみようかと話しながら歩く。

photo:秋の花が咲ききそう・クサボタン,トリカブト,ウメバチソウ,ツリガネニンジン・まが玉の丘
秋の花が咲ききそう

photo:葉緑素を持たない植物・シャクジョウソウ,オニノヤガラ・まが玉の丘
葉緑素を持たない植物


長池に下りてくると、人の声も聞こえるようになった。今年花を見そびれたオニノヤガラの実がスックと立つ姿を見つけて嬉しくなる。来年の花の頃の楽しみが、また一つ増えた。


下に降りると午後2時、さすがにお腹が空いている。昼時を過ぎて空いている山の駅のレストランで、カレーを食べてから家に向かった。



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